目次
はじめに
どうもなかなかご理解頂けない様なので、要点を絞って簡潔に述べます。
例え高価なフルサイズのカメラを使ったとしても、画質が良いのは背景がボケているときだけなのです。
例えば下の2枚の写真の場合でしたら、例え異なるカメラで撮ったとしても、右の写真の方が画質が良いのです。
更に衝撃的な言い方をすると、下の写真の様に背景のボケ量が同じだと、撮像素子の大きさに関わらず画質は同じになるのです。
このため、仮に上の写真がフルサイズのカメラとスマホで撮られたとしたら、両方の画質は同じになるのです。
まさかと思われるでしょうが、その理由をこれから述べたいと思います。
ボケた方が画質が良い理由
例えば同じカメラで、背景がくっきりした写真とボケた写真を撮ったとすると、(シャッタースピードが同じならば)当然ながら絞りを開けた方がISO感度を下げられるので、背景がボケた方が画質は良くなります。
ではここに、撮像素子の大きさの異なる2台のカメラがあったとします。
1台は2400万画素のフルサイズのカメラ、もう1台は分かり易くマイクロ4/3サイズの同じく2400万画素のカメラだとします。
そうなると同じISO感度で撮れば、フルサイズ機の方が1画素が4倍も大きいので、1画素の受光量も4倍大きくなります。
もし画質が1画素の受光量と比例するとしたら、フルサイズ機の方が4倍画質が良いと言えます。
ただしマイクロ4/3のカメラは、同じ画角で同じ絞り値のレンズであっても、フルサイズより2段分被写界深度が深くなるので、撮った写真は以下の様にフルサイズの方が背景がボケる事になります。
すなわち撮像素子の大きさに関わらず、(シャッタースピードと画素数が同じであれば)背景がボケた写真の方が画質が良いと言えます。
ボケが同じなら画質も同じになる理由
それでは次に、先ほどと同じ2台のカメラで背景のボケを同じにしてみます。
このためには、フルサイズのカメラの絞りを、マイクロ4/3より2段絞らなければならず、それと共にISO感度を2段上げなければなりません。
それで撮ると以下の様な写真になります。
この場合、フルサイズのISO感度を400にした事により、ISO100のときより1画素の受光量は1/4倍に低下します。
という事は、1画素の受光量はマイクロ4/3と同じになる、すなわち背景のボケが同じなった時点で画質も同じなるという事です。
ちなみ今回は同じ画素数のカメラでお話しましたが、もしフルサイズのカメラの画素数が4800万画素とマイクロ4/3のカメラより2倍多いとすると、この時点ではマイクロ4/3のカメラの方が画質が上になります。
まとめ
そんな訳で、どんなカメラを使って撮ろうとも、(シャッタースピードと画素数が同じであれば)背景がボケた写真の方が画質が良く、ボケが同じなら画質も同じになるというのを、ご納得頂けたと思います。
このため、安直にフルサイズのカメラとスマホのカメラの画質を比べても、その時の背景のボケ具合によって結果は変わると言う事です。
また折角高価で重いフルサイズのカメラを使っても、徒に被写界深度を深くして撮ると、いつしかスマホ並みの画質になっているという訳です。
かなり極端な言い方をすれば、高価なフルサイズのカメラを買っても、明るいレンズを絞りを開けて撮らなければその価値はないという事です。
S/N比など解像度は圧倒的にフルサイズの画質が良いと思うのは私だけ?
時計の細部までくっきりしてるのはフルサイズだと思う。スマホじゃ無理だと思うけどなぁ。