AVCHD(Advanced Video Coding High Definition)とは、2006/5に松下とソニーが策定したHD(ハイビジョン)用の動画記録フォーマットです。
当時のビデオカメラ市場は、HDVと呼ばれる動画記録フォーマットを採用しており、デジタルながら昔ながらのビデオテープへの録画で、頭出しやら巻き戻しが面倒な上に、磁気ヘッドが物理的に磁気テープに接触している事から耐久性においても問題がありました。
これを何とか非接触の光ディスクやメモリーカード、或いはHDDに記録できる様にしたのがこのAVCHDです。
ただし元々はBlu-ray Disc用のフォーマットであるDMVを流用して急遽策定したため、テレビで見たりディスクに焼き付けるのには便利だったものの、複数のファイル構成となっていたり、録画時間に制限があったり、フレーム構成がインターレース方式だったりと、PC上ではかなり使い難いものでした。
拡張子 | 解像度 | フレームレート | 最大ビットレート | コーデック |
.mts | 1920×1080 | 60i | 24Mbps (DVD:18Mbps) |
H.264/MPEG-4 AVC |
.mts | 1280×720 | 60P | 17Mbps | H.264/MPEG-4 AVC |
.mts | 720×480 | 60i | N/A | H.264/MPEG-4 AVC |
AVCHDの動画記録方式
このため今どきでしたら、Windows標準搭載のフォトアプリ等を利用してAVCHDの動画をMP4に変換する必要があります。
実際ソニーのミラーレスカメラα7シリーズにおいては、α7 IIIまではAVCHDを搭載していたのですが、α7 iV(2021年発売)からは削除されました。
という訳で、2006年から長らく動画撮影の第一線で使われ続けてきたAVCHDですが、2021年にその役目を終えたと言っても良いでしょう。
お疲れさまでした。
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