その昔MiniDVテープで撮り溜めたHDV規格の動画を、最新の動画記録方式に変換して画質はそのままで容量を大幅に減らしてHDDに保存したいと思います。
そうなると、このHDVなる規格を正確に知らなければなりません。
目次
HDVの解像度
そう思って、ネットで検索した結果が以下になります。
ご覧の通りHDVには、1280×720Pと1440×1080iの解像度がある様で、使っていたソニー機の場合後者との事です。
興味深いのはこの1440×1080iは一般的な16:9ではなく、12:9になっている事です。
このため1画素の横幅を1.3倍に引き伸ばして、16:9のモニターに映していたのです。
純粋にFull HD(1920×1080)だと信じていたのですが、何という事でしょう。
と思ったのですが、何と地上デジタル放送も実は1440×1080iで送信していて、テレビ側で横方向に引き延ばしているそうです。
ただしBSデジタル放送は本来の1920×1080で送信されているとの事で、それで地デジよりBSの方がなんとなく綺麗に見えるのです。
いやはや知らない事ばかりです。
それはともかく何かしらこの記録方式を変換した際には、このままの解像度で16:9に表示されるかどうか確認した方が良さそうです。
推測ですが、恐らくインターレース方式の1440×1080iのままにしておけば、動画再生ソフトなりモニターなりが勝手に16:9で表示してくれるのではないでしょうか。
VHSの解像度
ところで全くの余談ですが、その昔(アナログ時代)のVHSや8mmビデオの解像度は、どのくらいだったのでしょうか。
そう思って調べてみると、VHSと8mmビデオの水平解像度が240本、S-VHSやHi8が400本との事です。
水平解像度が240本という事は、今風の画素数で表すと360×240画素です。
そうなると総画素数は、たったの8.6万画素でK表示にすると0.4Kです。
その昔は、こんなに解像度の低い動画を見て楽しんでいたとは驚きです。
HDVのフレームレート
それはともかく、次なる問題はHDVのフレームレートです。
1440×1080iの場合、59.94フィールド/秒のインターレース方式との事です。
インターレース方式と聞くと、フレームレート59.94fpsのプログレッシブ方式に変換したくなりますが、インターレース方式の場合、2フィールドで1フレームになりますので、実質29.97fpsのプログレッシブ方式で書き出せば良い事になります。
ただしプログレッシブ方式に変換すると、I/P変換によって1ライン毎に微ブレが生じる可能性もあります。
このため、エンコードの方式を変更する場合でも、素直にインターレース方式のままにしておいた方が無難かもしれません。
HDVのビットレートとエンコード
最後にビットレートとエンコードですが、25MbpsのMPEG-2でエンコードしているそうです。
という事は60分のMiniDVテープですと、動画の容量は60分×60秒/分×25Mbps÷8bit/Byteで11GBになります。
また音声の容量は、サンプリング周波数48kHzの16ビットで、ビットレート384kbpsのMPEG-1 Audio Layer-2なので、60分×60秒/分×0.384Mbps÷8bit/Byte=173MBと微々たるものです。
またもしこのMPEG-2の動画をH.265に変換するとしたら、動画の容量を1/4程度まで圧縮できますので、1本2.8GBとなり、1TBのHDDに360本も保存できます。
まとめ
以上をまとめると、以下の様になります。
項目\HDVの種類 | HDV 720p | HDV 1080i |
採用メーカー | 日本ビクター | ソニー、キヤノン |
解像度 | 1280×720画素 | 1440×1080画素 |
フレームレート 再生方式 |
30fps、60fps プログレッシブ方式 |
59.94フィールド/秒 インターレース方式 |
ビットレート | 19Mbs | 25Mbps |
エンコード | MPEG-2 | MPEG-2 |
音声 | サンプリング周波数48kHzの16ビットで384kbpsのMPEG-1 Audio Layer-2 | |
容量(60分) | 8.6GB | 11GB |
PCへの取り込み(ダビング)においては、当然ながら同じ条件で行なうとして、フォーマットやエンコードの変更においてもそれ以外は全く同じ設定にしておけば、うまくいきそうです。
そんな訳で、いつか溜まったMiniDVカセットを一掃したいと思います。
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