各社のH.265(HEVC)対応状況

動画のコーデック(フレーム内圧縮)の種類として、H.264(AVC)H.265(HEVC)があるのはご存知の事でしょう。

簡単に言えば、H.265の方が新しくて、画質(解像度)を維持したままデータ容量を半分にまで圧縮してくれる優れものです。

このため、それなりのPCをお持ちであれば、画質も良くて記録容量が大幅に減らせるH.265を積極的に使わない手はありません。

と言いながら、自分のカメラがH.265に対応していなければしょうがありません。

そんな訳で、各社のミラーレスカメラに於けるH.265の対応状況を調べたので、その結果をご紹介します。

項目H.264(AVC)H.265(HEVC)
形式深度諧調形式深度諧調
パナソニックMP48bitSDR、Log、HLGMP410bitSDR、Log、HLG
MOV10bit小容量のSDR、Log、HLGMOV10bitSDR、Log、HLG
ソニーMP48bitSDR、Log、HLGMP410bitSDR、Log、HLG
10bitSDR、Log、HLG
ニコンMP48bitSDRMOV8bitSDR
10bitSDR、Log、HLG
キヤノンMP48bitSDRMP48bitHDR PQ
10bitLog
SDR:Standard Dynamic Range HLG:Hybrid Log-Gamma

これをご覧頂きます様にH.265の選択肢が一番多いのは断然パナソニックで、国際標準のMP4でもAppleのMOVでも10bitで撮影できます。

ただしMOVで撮れるのは、6.2K、5.9K、C4K等の変則サイズ(4Kが無い)になりますので、MOVは編集用に特化している事が伺えます。

2番目にH.265の選択肢が多いのがソニーです。

ただしパナソニックと違って、H.265MP4にしか対応していません。

3番目はニコンですが、動画に関して何のシガラミが無いにも関わらず、H.265MOVだけにしているのが何とも理解できません。

最後はキヤノンですが、SDR(普通の動画)でH.265が撮れないのは、明らかに遅れていると言わざるを得ません。