2021/12/23
ストロボの多灯シンクロは、親機の設定やら子機の設定やらと何かと準備が面倒です。
となれば、以前より明るくなったLEDの懐中電灯で何とか代用できないものでしょうか。
そんな訳で、早速LED懐中電灯を1灯使って、2mほど離れたマネキンを照らして撮った写真が以下になります。
この時の露出は、絞りF2、シャッタースピード1/60秒、ISO500で、計算するとEV5.6(薄暗い休憩室程度)の明るさになります。(EV値の詳細はこちら)
これをストロボのガイドナンバーで表すと、たったの1.8です。
小型ストロボのガイドナンバーが18だとすると、LED懐中電灯の光量はその1/100というい事になります。
さらにLED懐中電灯の場合、光は顔にしか当たっていませんので、体全体を照らすとなると被写体からさらに離れる必要があり、光量はもっと減ります。
という事は、瞬間発光のストロボの方が、数百倍から数千倍LED懐中電灯より明るいという事です。
そう考えると、どう考えてもストロボに太刀打ちできそうにもありません。
結論としては、ISO100で被写体を完全に停止させて撮るには、(大型のLEDランプでも使わない限り)どうしても瞬間発光のストロボを使わなければいけない、という事です。
こんにちは。
お疲れ様です。
今回の話とはちょっと違うのですが、LEDによる「ブツ撮り」のある手法を思い出しました。その方法自体、みんな知っている方法かもしれませんが、ちょっと書きます。
今から15年くらい前にプロの写真家さんたちの研究会があり、私も同席させていただいていました。その中でLEDによる「ブツ撮り」の回があったのです。
多灯ライティングなどで一切影をつけないように撮影するのは、経験と技術が必要ですが、この方法は初心者でも一切影をつけないように撮ることが可能となります。
普通のブツ撮りと同じように三脚でカメラを固定して、被写体を狙います。
F値は16、シャッタースピードは20秒とします。(これは変動します)
部屋(スタジオ)は黒ホリ状態にします。
光はどうするのか?それがLEDです。
シャッターを切ったら、被写体に対してLEDで色々な方向から光をあてていくのです。
※LEDは光源の少ないもの
この方法は慣れで、すぐに誰でも思い通りのライティングが可能です。
ありきたりの方法だったらすいません。
お便りありがとうございます。
確かに、影のでき方を知るために、1度やってみる価値はありそうです。
『カメラマン手帳』にも同じ手法がありましたね。フィルム時代にフラッドランプで室内撮りには実践しましたが、LEDと違い高い、熱い、球切れしやすいとあまり実用的ではありませんでした。