明るい場所で絞り開放の動画を撮るにはND64以上のフィルターが必要

2021/12/08
2021/12/22:最大EV値を15から16に変更

Shallow movieをご存知でしょうか。

然程メジャーな言葉ではありませんが、被写界深度を浅くして、背景をボカして撮る動画の撮影スタイルです。

背景をボカして撮るのは静止画では難しい事ではないのですが、動画ではそう簡単ではありません。

何故ならば、動画撮影時のシャッタースピードは、余りに速いとパラパラ動画の様になってしまうため、フレームレートの2倍くらいの速さが適当と言われています。

このため30fpsですと、シャッタースピードはその2倍の1/60秒、60fpsですと1/120秒が目安になります。

そうなると例えISO100であろうと、昼間に明るいレンズを開放にしてとれば、当然露出オーバーになってしまいます。

そこで登場するのが、光を減光するNDフィルターです。

ではこのNDフィルターですが、どのくらいの濃さのが必要かご存知でしょうか。

例えば真夏のビーチ(EV16)で、ISO100、シャッタースピード1/60秒、絞りF1.8のレンズで適正露出にするにはどれくらいのNDフィルターが必要なのでしょうか。

真夏のビーチの明るさはEV16程度

ちなみに静止画の場合ですと、ISO100の絞りF1.8で撮るとしたら、シャッタースピードは1/16000秒になります。

答えを言いますと、1/60秒でしたらND256(8段減光)、1/120秒でしたらND128(7段減光)もの濃いフィルターが必要なのです。

各社のND64フィルター(52mm)

ただしEV16程度の明るさがどこにでもある訳ではありませんので、いきなりND128のフィルター(そもそもND128の市販フィルターは見当たらず)を買うのも得策ではありません。

このため、お勧めなのは、ND8(3段減光)ND16(4段減光)の2枚を買う事です。


PRO

PRO1D

Zeta

Lotus

ZX
KenkoのND8フィルター(52mm)

そうすれば2枚を重ね合わせて、ND128(7段減光)になります。

各社のND16フィルター(52mm)

フィルターを2枚重ねる事でケラレが心配ですが、1枚買うよりは余程重宝する事でしょう。

またもう一つ言わせて頂きますと、上のアマゾン広告にあります様に濃さの同じNDフィルターでも価格がかなり異なります。

ですが、ここは多少無理をしてでも、なるべく性能の良いフィルターを選ぶべきです。

何しろ動画撮影におきては、プロテクターフィルターより常用する事になるからです。

ちなみにKenkoの場合でしたら、以下の順番になります。

ZX IIシリーズ > ZXシリーズ > Lotusシリーズ >  PRO1Dシリーズ > PROシリーズ

またマルミの場合でしたら、EXUSシリーズが最上位モデルになります。

覚えておいて損はないでしょう。

 

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