4Kなんかいらない

本格的に動画を初めて数年経ちましたが、ようやく結論に達しました。

4Kなんか不要です。

もっと正確に言えば、4Kカメラも4Kモニターも不要です。

以前は、いつか4K120Pで撮った動画を4Kモニターで見たいと思っていたのですが、今は全くその気は無くなりました。

その理由をいつもの様に論理的に解説したいと思います。

4Kの出力機器が少ない

先ず第一の理由は、そもそも4Kで撮った所で、それを再生するテレビなりモニターがまだまだ普及していません。

仮に自分が4Kモニターを持っていたとして、その動画を見る人がFHDのモニターしか無ければ何の意味もありません。

むしろ容量は大きいし、再生するPC等の能力が4Kに対応していなければ、まともに再生すらできません。

となればFHDで十分だと誰でも思う事でしょう。

4Kを必要とするシーンは限られる

また現状4Kテレビの普及が遅れているのは、4Kのコンテンツが少ない事が上げられていますが、それ以前にそもそも4Kで撮るべきシーンが限られるのです。

実際家電量販店で4Kテレビに映し出されているのは、押し並べて都会の夜景シーンが多いのは、4K解像度で撮る(見る)価値のある映像はそのくらいしかないからなのです。

それ以外に思い付くのは、せいぜい学術的な記録映像くらいでしょうか。

これ以外にもあるのかもしれませんが、いずれにしろ4K解像度で、ニュースお笑い番組を見る必要はないのは間違いないでしょう。

人肌に4K解像度は不要

そしてもう一つ言いたいのは、人肌に4Kもの解像度は必要ないからです。

人肌には4Kもの高解像度は必要ない

必要ないと言うより、むしろ適さないと言った方が良いかもしれません。

実際、現在主流のFHDの動画であっても、人物の肌を滑らかにするため多かれ少なかれ美肌処理を行います。

という事は、故意に解像度を落としているのです。

FHDでさえこうなのですから、人物がメインの動画撮影においては、4Kもの高解像度は必要ないという事です。

更には、ポートレート動画においては背景をボカして撮るのが普通です。

そんなボカして撮った背景に4K解像度なんか、全く以って不要です。

4K動画を確実に識別できるのは60型から

そして更に重要な事は、仮に4Kのモニターなりテレビを持っていたとしても、4KとFHDの解像度の差は画面が小さいと殆ど分からないという事です。

以前下の記事でお伝えした様に、FHDの27型モニターで見る限りFHD動画とHD動画の見分けが付かないのと同じ理屈です。

FHDとHDの違いが分からない(その4)(静止画のFHDとHDを比べてみた)

とは言いながら4KとFHD(2K)の画素数の差は4倍もあるのですから、そんな事はないだろうと思われるかもしれません。

確かに細かい文字4K対応のテレビゲームを近くから見れば違いが分かるのですが、一般的な動画を27型程度のデスクトップ用4Kモニターに映す限り、誰にも違いなんて分かりません。

ただし当然ながら画面が大きくなれば4KとFHDの違いを認識できるのですが、画面が大きくなるとその分離れて見る様になります。

このため40型や50型でも依然識別は難しく、確実に識別できるのは60型以上の特大サイズになってからなのです。

確実に4K画質を実感できるのは60型以上

すなわち真に4K動画を楽しむのであれば60型以上の大画面が必要になり、それ以下のサイズであればFHDで十分という事です。

恐らくこの事が広く知られる様になれば、(余程大画面にしない限り)今のテレビを4Kに買い換える人もおらんでしょう。

ただし今後もし同じ様なサイズでテレビを買い換えるとしたら、4KとFHDの中間サイズであるWQHD(2880×1620)のサイズが妥当かもしれません。

これでしたら4Kモニターよりかなりお安くなりますし、ブラシボー効果かもしれませんが4K動画を再生すればそれなりに違いを感じるかもしれません。

FHDから4Kへのアップコンバート機能がある

そしてトドメはこれです。

今どきの4Kモニターや4Kテレビには、アップコンバート機能が付いています。

これを使えば、FHDの動画を4K並みとは言わないまでも、より高精細に出力してくれます。

だったらFHDの動画で十分だと思いませんか?

まとめ

という訳で、4Kの解像度を必要するシーンはかなり限定的なのでこの先4Kの動画が一気に増える事は考え難く、且つ60型以上のモニターでなければ4Kの価値を100%発揮できないとなると、FHDのテレビが完全に4Kに置き換えられるという事は将来に渡ってもないでしょう。

またFHDの動画であっても、4Kモニターに出力すればアップコンバート機能によって、それなりの解像度で見る事ができます。

一方4K動画の場合、単に容量が4倍に増えるだけでなく、撮影時のカメラの電力消費量も発熱量も多くなり、また動画編集による処理時間やデータの転送時間が長くなる事を考えると、その負荷増大に伴うメリットが少な過ぎると言わざるを得ません。

すなわち、余程の事がない限り4Kモニターを買う必要性も4Kで動画を撮る必要性も今の所無い、というのが本サイトの結論です。

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