キヤノン機においてボタン一つでストロボの発光をON/OFFする方法

はじめに

今まで全く気付きませんでした。

以前から手持ちのキヤノン機において、ストロボの発光をボタン一つでON/OFFできないものかと思っていました。

例えば下にあります様に夕日をバックにした2枚の写真の場合、ストロボの発光をON/OFFするのに、ストロボの電源を切ったり、発光面に手をかざしたりと面倒でしょうがありません。

夕日をバックにしたストロボONとOFFの写真

それがもしボタンを一押しで切り替えられたら、こんなに便利な事はありません。

長年そんな不満を持っていたら、何と手持ちのEOS R8はそれができたのです。

ストロボの発光

それに気付いたのは、ふとした事でボタンに登録できるメニューを眺めている時でした。

下にあります様に、その中に稲妻マークの”ストロボの発光”なる機能があるではありませんか。

EOS R8のボタン登録メニュー

早速それをAEロックボタンに登録して使ってみると、何とストロボの発光するしないを簡単に切り替えられるのです。

EOS R6

こんな便利な機能は以前からあったのかと疑問に思って調べてみた所、手持ちの初代EOS R6にはこんなメニューはありませんでした。

EOS R6のボタン登録メニュー

恐らくこのメニューは、2021年に発売されたEOS R3辺りから追加されたのでしょう。

だったらもっと大々的に宣伝してと愚痴りたくなりますが、これができる様になったのは快挙です。

注意点

ただしいざ使ってみると、注意点があります。

それはうっかりストロボOFFに設定したのを忘れていて、ストロボが光らないとストロボ端子の接触不良だと勘違いしてしまう事です。

特にカメラの電源を切って直後にまた電源を入れると、ストロボOFFを維持しているので、注意が必要です。

ちなみに以下の様に、モニターの表示方法にも色々問題があります。

表示マーク内容
表示なし①ストロボがレディーではない状態(←OK)

②ストロボがレディー状態であっても、カメラの電源をONした直後(←発光マークを点灯すべき)

ストロボ発光可の状態からボタンを押してストロボ発光停止にしたとき(←発光停止マークを表示すべき)

発光マーク点灯①の状態からレディーになった場合(←OK)

②の状態からシャッターボタンを半押ししたとき(←OK)

ストロボ発光停止からボタンを押して発光可にしたとき(←OK)

発光停止マーク点灯直前にストロボ発光停止にして、カメラの電源をOFFして直ぐにONした場合(←発光可にすべき)

他社の動向

ちなみにニコンのミラーレス機においてもこの機能はあるのですが、それがあるのはストロボ内蔵タイプだけです。

ストロボ内蔵のNikon Z50

また今の所、ソニー機にはこの機能はありません。

こんな機能は、どのカメラにも標準で搭載してほしいものです。

露出シミュレーション

これで話を終えたい所なのですが、キヤノン機においてはこれでもう一つメリットがありますのでお伝えしておきます。

それはストロボ装着時の露出シミュレーションです。

キヤノン機の場合、他社のカメラと異なりストロボがレディー状態になると、露出シミュレーションが強制的にOFFになってしまいます。

恐らくこれは、ストロボは夜間に使う事が多い事から、画面を明るく見える様にしたいからなのでしょう。

ですが、これは正確に背景の明るさを知りたい者にとっては、本当に余計なお世話です。

ですがこのストロボ発光OFFボタンを使えば、(面倒ですが)ストロボ使用時でも、一旦ストロボ発光停止のボタンを押せば露出シミュレーションをONして背景の明るさを確認する事ができます。

ただしその場合もう一つ余計なお世話が入っています。

と言いますのは、ボタンをしてストロボON状態からストロボOFF状態にすると、背景の明るさにもよりますが何故かISOオートの感度が強制的に1~2段程度上げられるのです。

何のためかは知りませんが、とにかく余計な事はしないで欲しいものです。