またまたやらかしてしまいました。
先日”iPhone 13 ProとEOS R6の画質を比べてみた”なる記事を書いたのですが、読者の方よりお便りを頂きました。
それを読んで、スマホとカメラの画質を比較するのに際して、知っておかなければならない重要な事をお伝えしていなかった事に気付きました。
それは、太古の昔からスマホだろうがフルサイズ機であろうが、同じ様に被写界深度の深い写真を撮ったら画質は同じになるという事です。
そんな筈は無いと思われるかもしれませんが、これは紛れもない事実です。
下は幣サイトで毎度お馴染みの1画素の大きさを比較したチャートです。
これをご覧頂きます様に、2400万画素のフルサイズ機の1画素の大きさ(面積)は、単純計算でスマホ(1/2.3型で1200万画素)の1画素より15倍(3.9段)も大きいのです。
もし画質が1画素の大きさに比例するとしたら、フルサイズ機の方がスマホより15倍も画質が良いと言えます。
では常にフルサイズ機の方が画質が15倍も良いかと言えば、そうではありません。
これはあくまでもISO感度が同じときだけの話なのです。
何故ならば、仮にフルサイズ機のISO感度をISO100の15倍であるISO1500に上げたとしますと、1画素の受光量はISO100のときの1/15になります。
このため、スマホのISO100における1画素の受光量とフルサイズ機のISO1500の受光量は同じになり、画質も同じになってしまうという訳です。
すなわち、たとえフルサイズのカメラであっても、ISO感度を徒(いたずら)に上げると、画質はスマホと同じになるのです。
ではフルサイズ機においてISO1500で撮るとどんな写真になるかと言えば、もしシャッタスピードが同じであれば絞りを3.9段スマホより絞らなければなりません。
そうなると撮った写真は、スマホと同じ様な被写界深度の深い写真になってしまうという訳です。
下は、先日お伝えしたiPhone 13 ProとEOS R6の比較写真になります。
両機の場合、1画素の大きさは12倍(3.6段)異なります。
そして上の写真の場合でしたら、(ISO感度が100と50なので)1画素の受光量が6倍(2.6段)異なり、EOS R6の方が6倍画質が良い事になります。
しかしながら、もしEOS R6の露出設定を以下の様にISO50の12倍のISO600の設定にして、絞りをスマホのF1.5より2.6段絞ってF5.2で撮ったとしたら、その画質は理論上スマホと同じになってしまうのです。
これは昔のカメラとスマホにおいても言える事です。
そんな訳で、もしスマホとカメラの画質を比べるのであれば、事前にこの事を知っていなければ、何を比べているのか分からなくなるという訳です。
画質は受光素子の面積だけで決まるものではありませんし、受光部のレンズの大きさが全然違うので、受光部に入射する光量にもスマホとレンズ交換式デジタルカメラでは雲泥の差があります。ナンセンスの極みのような記事です。😡
バカだねー