Insta360 Ace Proはクアッドベイヤー!

はじめに

先日下の記事で、Insta360 Ace Proの撮像素子はクアッドベイヤーではないか、との話しをさせて頂きました。

Insta360 Ace Proはクアッドベイヤー?

その後の情報によれば、これはほぼ確定ではないでしょうか。

何しろInsta360 Ace Proの売りとなっている、ピュアビデオ、クラリティーズーム、アクティブHDRは全てこれで説明が付くのですから。

と言う訳で、今回はその話をしたいと思います。

ピュアビデオ

先ず1点目は、Insta360 Ace Proの売りの一つであるピュアビデオです。

競合他社製カメラ(左)とピュアビデオ(右)の比較画像

初めて聞いたときは何の事かと思ったのですが、撮像素子がクアッドベイヤーだとなると話は俄然簡単です。

このピュアビデオとは、クアッドベイヤーの4つの受光素子を1画素にした1200万画素のときの動画を指しているのでしょう。

これによって1画素の受光量が増えるので、純粋なベイヤー配列の撮像素子を搭載した従来のアクションカメラより、明らかに高感度で且つ画質も良くなっているのです。

ちなみに1200万画素の場合、GoPro Hero 10や11より1画素の大きさは2倍近く大きくなっていますので、感度も2倍になって、同じISO感度ならばノイズも半分になります。

GoPro Hero 10

これはかなり魅力的です。

クラリティーズーム

2点目は、Insta360 Ace Proクラリティーズームです。

これは、画質を損なうことなく 2 倍にズームできる機能との事です。

これは恐らくクアッドベイヤーを4800万画素として使用して、画像中央部分(1200万画素部分)を抜き出しているのでしょう。

クアッドベイヤーにおける解像度切り替えの画像サンプル

これによって、単なる1200万画素のデジタルズームより解像度は上がります。

ただし純粋なベイヤー配列の4800万画素の画像をクロップしたものより、解像度は劣ります。

アクティブHDR

3点目は、Insta360 Ace ProアクティブHDRです。

Insta360 Ace ProのアクティブHDRのOFF(左)とON(右)の画像

ご存知の様に今どきはどんなカメラでも、HDR撮影は可能なのですが、その場合は露出の異なる3枚の写真を合成して生成します。

ですが、当然ながら動画撮影ではそんな事はできません。

ところがこのInsta360 Ace Proは、それが可能なのです。

ではどうやるかと言えば、そこでまたクアッドベイヤーが登場します。

クアッドベイヤーの場合、一色のカラーフィルターの下に4つの受光素子があります。

この内、斜めに配置された2個の受光素子は標準感度、他の斜めに配置された受光素子の1つは高感度、もう一つは低感度の設定ができるのです。

これによって1回の露光でHDR撮影が可能になるという訳です。

HDRの画像は暗部や明部が潰れないで表現されるのは良いのですが、少々不自然に見えるので個人的には余り好きになれないものの、記録用としては十分価値があります。

8K24P動画

最後はこれです。

余り知られていませんが、Insta360 Ace Proは何と8K24Pが撮れる様になっているのです。

Insta360 Ace Proの仕様書抜粋

アクションカメラで8K動画が撮れるのはかなり画期的で、もしかしたら世界初かもしれません。

にも関わらず、何故か余り積極的に宣伝していません。

この理由ですが、恐らく純粋なベイヤー配列の4800万画素の映像と比べると、若干見劣りする事からではないでしょうか。

他にも理由があるのかもしれませんが、少なくともその理由の一つの可能性は十分ある様に思います。

もしそうだとしたら、Insta360の企業風土には少なからず共感を覚えます。

Insta360は純粋に中国企業ですが、恐らくかなりの日本人が引き抜かれて、影響を及ぼしているのではないでしょうか。

まとめ

という訳で、Insta360 Ace Proはピュアビデオ、クラリティーズーム、アクティブHDRを大きな売りとしている事、及び8K動画を控えめ宣伝している事から、クアッドベイヤーを使っているのは間違いないでしょう。

そしてもう一つ言えるのは、Insta360はGoProを抜いたという事です。