目次
はじめに
本ブログで何度も指摘しています様に、恐らく8K動画を考慮して設計されているであろうRF85mm F1.2L USMを、FHDの動画を撮るのに使うのは実にもったいない話です。
かと言って、FHD動画対応用の格安レンズの登場を当てもなく待つのもせんない事です。
という訳で、EF85mm F1.2L USMの買い替えを再度検討してみる事にしました。
再度と言うのは、実は以前にもしっかり検討しているからです。
その際の結論としては、RF-EFマウントアダプターを含めると重さが殆ど変わらない理由によりボツになりました。
ですが今回は、重さよりも無駄の排除です。
外観
まずEFレンズにマウントアダプターを付けて外観を比べてみると、こんな感じです。
ご覧の通りEFレンズの方が一回り以上小さくなっていますので、持ち運びに有利です。
またRFレンズは外径が103mmもあるので非常に掴み難く、尚且つ表面が滑り易くてレンズ交換に難儀する事を考えると、これは大きなメリットと言えます。
更にRFレンズのコントロールリングはレンズの先端にあって非常に使い辛いのですが、コントロールリング付きのマウントアダプターを付ければ操作性が一気に上がります。
或いは大口径レンズを屋外で使用する場合は、NDフィルターが必須になるのですが、マウントアダプターを可変NDフィルター内蔵タイプにすれば、この辺の問題も解消されます。
ただし動画の場合は。いざとなれば1/8000秒のシャタースピードが使えますので、マウントアダプターが高いを事を考えると必要ないかもしれません。
いずれにしろここまでは、明らかにEFレンズの圧勝です。
仕様
次に仕様を比較してみると以下の通りです。
項目\レンズ | RF85mm F1.2 L USM | EF85mm F1.2L II USM |
画角(水平・垂直・対角線) | 24°・16°・28°30′ | 24°・16°・28°30′ |
レンズ構成 | 9群13枚 | 7群 8枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚(円形絞り) | 8枚 |
最小絞り | 16 | 16 |
最短撮影距離 | 0.85m | 0.95m |
最大撮影倍率 | 0.12倍 | 0.11倍 |
フィルター径 | 82mm | 72mm |
最大径 | φ103.2 | φ91.5mm |
長さ | 117.3mm | 84mm |
質量 | 約1,195g | 約1,025g |
防塵・防滴 | 対応 | 非対応 |
重さが大して変わらないのは既知として、最短撮影距離が短いのが気になります。
ただしフィルター径が小さいのはメリットです。
これ以外にはAFの速度があるんですが、元々EOS Rシリーズの動画サーボAFはびっくりするほど遅いので、動画撮影においてはさしたる差はないでしょう。
MTF
最後にMTFを比べてみると以下の通りです。
ご覧の通り、さすがRFレンズと言った感じで、とてもF1.2の開放時とは思えないほどの値です。
恐らく少し絞れば、空間周波数30本/mmでもチャートの上端にこびりつくのでしょう。
とは言えこれは覚悟の上で、200万画素のFHD動画ならば、EFレンズでも十分だろうと思う次第です。
またフレアーについても当然RFレンズが上なのでしょうが、動画においてはフレアーが変化するのも絵になるので、それ自体大きなデメリットとは言えません。
むしろ多少ゴーストが出た方が、味があったりもします。
まとめ
まとめますと、以下の通りです。
EFレンズの利点 | 重さはほぼ同じなれど、小型な分だけ片手で掴み易く、持ち運びし易い コントロールリング付きのマウントアダプターを使えば操作性も増す フィルター径が小さい 動画であればAF速度の遅さも問題にはならない。 中古ならば、マウントアダプターを入れても断然価格が安い |
RFレンズの利点 | MTF(解像度、コントラスト)が高い 最短撮影距離が10cm短い |
という訳で、動画用をメインに考えればEFレンズにしても問題ない様に思います。
さあどうしましょう。
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