2021/12/19
2021/12/22:最大EV値を16に変更
ご存知の様にEOS R6の動画用の露出モードには、以下の様にAUTO(キヤノンが呼ぶ所の動画自動露出)とマニュアル(キヤノンが呼ぶ所の動画マニュアル露出)の2種類しかありません。
そして色々調べた結果、AUTOを選択した場合、明かるい所で絞り開放で撮影する事は無理そうです。(詳細はこちら)
そうなるとマニュアルで撮るしかないのですが、その場合撮影中に自分で絞りやシャッタースピードを調整しないと露出不良になってしまう恐れがあります。
例えばISOオートで撮っていても、ISO100以上に周囲が明るくなると、露出オーバーになってしまいます。
そんな訳で、EOS R6のマニュアルを使って絞り開放で動画を撮るには、どんな設定にすれば一番妥当なのかを考えてみます。
先ずは絞りを例としてF1.8、シャッタースピードを動画の最高スピードである1/4000秒に固定し、ISO感度をAUTOにします。
そのときの露出パタンは以下の様になります。
ご覧の様に、この場合でしたらEV13.7以上に周囲が明るくなると、ISO100以下に感度を下げれないため、露出オーバーになってしまいます。
このため、レンズに3段分減光するND8を装着した場合が以下になります。
これでしたら、F1.8、1/4000秒、ISO100でもEV16.7まで適正露出にできますので、よほどの事が無い限り露出オーバーになる事はないでしょう。
ただしそれより暗いとISO感度が無駄にどんどん上がってしまいますので、晴天時はND8フィルターを使い、日陰や屋内ではNDフィルター無しにすれば何とか対応できそうです。
それでは、まとめです。
EOS R6でF1.8のレンズを使って、晴天時に開放で動画を撮影したい場合は、レンズにND8フィルターを装着の上、マニュアルにしてF1.8、1/4000秒、ISOオートにすれば対応できる。
ちなみに、使いたい絞り値とシャッタースピードの組み合わせで必要となるNDフィルターの種類は以下の通りである。
絞り\SS | 1/1000 | 1/2000 | 1/4000 | 1/8000 | 1/16000 | 1/32000 |
F1.2 | ND32 EV10.5 |
ND16 EV11.5 |
ND8 EV12.5 |
ND4 EV13.5 |
ND2 EV14.5 |
不要 EV15.5 |
F1.4 | ND16 EV11.0 |
ND8 EV12.0 |
ND4 EV13.0 |
ND2 EV14.0 |
不要 EV15.0 |
不要 EV16.0 |
F1.8 | ND16 EV11.7 |
ND8 EV12.7 |
ND4 EV13.7 |
ND2 EV14.7 |
不要 EV15.7 |
不要 EV16.7 |
F2.0 | ND8 EV12.0 |
ND4 EV13.0 |
ND2 EV14.0 |
不要 EV15.0 |
不要 EV16.0 |
不要 EV17.0 |
F2.8 | ND4 EV13.0 |
ND2 EV14.0 |
不要 EV15.0 |
不要 EV16.0 |
不要 EV17.0 |
不要 EV18.0 |
ただし日陰や屋内に入ったら、(ISO感度を無駄に上げないために)ND8フィルターを外す必要がある。
これで何とかEOS R6でも、ボケを活かした動画が撮れそうです。
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