またまたお騒がせな記事を書かせて頂きます。
動画編集で悩むのが、フレームレートを29.97fpsにするか30fpsにするかではないでしょうか。
ちなみにカメラで撮れるのは、たとえ表記上は30fpsでもご存知の通り実際は29.97fpsです。
そしてどちらにするか散々悩んだ挙句に、フレームレートを30fpsにして書き出しているのではないでしょうか。
もしくは30fpsこそが、正しい値だと思って設定しているかもしれません。
試しにネット界隈で両者の違いを調べてみると、以下の様な意味不明のイラストを用いた記事がGoogle検索の上位に出てきますが、結局何が言いたいのか皆目分かりません。
恐らくアナログとデジタルの区別ができていないのでしょう。
静止画と比べて歴史が浅いせいか、事程左様に動画の世界は間違った情報が蔓延しています。
またYoutubeの解説動画を見ると、何の躊躇(ためら)いもなく30fpsに設定しましょうと、宣(のたま)っているのが散見されます。
アホでしょう。
動画編集時においても、フレームレートは常時29.97fpsにするべきです。
もしかしたら、30fpsの方が切りが良い数字なので、何となく見栄えが良くなるとでも思っているのでしょうか?
残念ながら、そんな事は全くありません。
当然ながら30分撮った動画は、どちらも30分の動画ですし、再生しても全く違いなどありません。
そもそも撮ったカメラのフレームレートが29.97fpsなのですから、30fpsにするというのはフレームレートを(意味もなく)変換していると同じなのです。
ではどうやって30fpsに変換しているかと言えば、どこかのタイミングで1フレーム(1コマ)をコピーして追加しているだけのです。
単純に言えば、2997フレームのどこかに足らない3フレーム追加すれば3000フレームになるので、凡そ1000フレーム(33秒)毎に1フレーム追加しているのです。
丁度4年に1度の閏(うるう)年に、1日追加している様なものです。
もっと分かり易く言えば、例えば30fpsを60fpsに変換すると、1フレーム毎にコピーしたフレームを挿入すると同じ事なのです。
それで見栄えが良くなると思います?
むしろPCに余計な手間と負荷を掛けて、処理が遅くなるだけです。
では何故フレームレートが中途半端な29.97fpsになっているかと言えば、その昔(NTSC方式の)白黒テレビからカラーテレビへの移行に際して、互換性を優先するため止む無く決められた数値なのですが、そんな事は今となっては左程重要ではありません。
重要なのは、現在のデジタルカメラにおいても、昔ながらの29.97fpsを業界標準として使われているという事実です。
ちなみに映画の流れを汲む24fpsについては、放送の規格とは全く縁がないので、カメラによっては端数のない24fpsで撮れるものが存在します。
このため今後もし30fpsの動画の撮れるデジタルカメラが発売されれば、30fpsにすべきでしょうが、恐らくそんな事は未来永劫ないでしょう。
悪い事は言いません、フレームレートは常に29.97fpsにするべきです。
さて、もしここに至って未だご納得頂けないのでしたら、これでどうでしょう?
もし動画編集ソフトに20fpsとか40fpsの設定があったとしたら、あなたはそれを選択しますか?
29.97fpsを30fpsに変更するという事は、それと同じ所業なのです。
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