目次
はじめに
はたして今後、動画優先のミラーレスカメラは登場するのでしょうか?
多少なりとも動画を撮り始めると、今どきのカメラは静止画と動画のハイブリッドと謳いながらも、いかに静止画寄りなのかを痛感します。
静止画から発展してきたカメラなので、当然と言えば当然の帰結なのですが。
そう思う最たる理由は、撮像素子の縦横比と画素数です。
撮像素子の縦横比と画素数
ご存知の様にフルサイズカメラの撮像素子の縦横比は、フィルム時代からの流れで3:2です。
このため一般的な16:9のUHD動画で撮るには、この撮像素子の上下はカットされます。
このカットされる面積は、全体の16%にもなるのです。
動画を主体で考えると、この16%は本当にもったいない。
だったら、16:9の撮像素子を使えばと思わないではいられません。
また撮像素子の画素数も、例えば4K動画ならば3840×2536の830万画素にすれば、ドットバイドットで至上最高画質の4K動画が撮れます。
おまけにリサイズする事もないので、消費電力も昇温もかなり抑えられます。
16:9の撮像素子はあるのか
そんな訳で、実際にそんなフルサイズで16:9の撮像素子があるかどうか調べてみました。
先ずはソニーですが、調べる限りどれもミラーレスカメラと共用するためか、縦横比3:2の撮像素子を使っているようです。
それではと、キヤノンのシネマEOSシリーズを調べてみたらありました。
それはキヤノンのEOS C500 Mark II等に搭載されている5.9Kフルサイズセンサーです。
この撮像素子は、17:9で5.9K(1900万画素)と求める物とは少々異なるのですが、それでも3:2よりはかなりマシです。
ところで、ここで予想外の事に気付いてしまいました。
38.1×20.1mmの撮像素子
この5.9Kフルサイズセンサーの説明文の中に、センサーサイズが38.1×20.1mmとあるではありませんか。
How Come?
元々これらの業務用は36×24mmの撮像素子用としてイメージサークルが設計されているのですから、横幅が38.1mmならばそれからはみ出てしまいます。
それともフルサーズのイメージサークル外の領域を使うのでしょうか?
と思ったのですが、よくよく考えると17:9ならば、横幅が38.1mmでも36×24mmのイメージサークル内に入るのです。
すなわち38.1×20.1mmの対角線は43.1mmなので、36×24mmのイメージサークル(対角線)であるφ43.3mmの内側に入るのです。
これと同じ理屈で、16:9ならば37.7×21.2mmが可能になります。
そうなると、益々16:9の撮像素子を搭載したカメラが欲しくなるのですが、恐らく業務機との兼ね合いで、決して出る事はないのでしょう。
まとめ
まとめとしましては、
ミラーレスカメラは、静止画優先であるため、撮像素子の縦横比も画素数も動画においては多くの無駄がある。
このためもし撮像素子の縦横比も画素数も動画に合わせたら、画質は格段に良くなり、リサイズの処理も不要になるので、消費電力も抑えられ、何やかんやでコストダウンできる可能性は十分ある。
ただし業務機との兼ね合いで、発売される可能性は極めて低い。
といった所でしょうか。
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