目次
はじめに
EOS R1が発表されるまで静かにしていようと思っていたのですが、さすがにこれについて言わない訳にはいきません。
それは、キヤノンのRFレンズに追加されたアイリスリングです。
これが初めて搭載されたのは、50万円近くもするにRF24-105mm F2.8 L IS USM Zでした。
こんなレンズ、一般人には全く関係ないので、アイリスリングが付こうが付くまいが、どうでも良い事です。
ところが、今回一般人にも関係するRF35mm F1.4 L VCMにも搭載されたと聞いて、唖然としました。
キヤノンは一体何を考えているのでしょうか?
聞くところによると、このアイリスリングが使えるのは、今の所動画撮影のときだけの様です。
だとすると、そもそも何故こんな物が必要なのでしょうか?
動画でどうやって使う
カメラを頑丈な三脚にセットしていたら動画撮影中でも何とかこのアイリスリングを使えるでしょう。
ところが、手持ちでしたらブレてしまって、クリックが有ろうが無かろうが、到底使えるものではありません。
このため動画の撮影中に絞り値を変える場合、リグを組んでダイヤルでレンズの絞りリングを回せる様にしたり、モーターで回せる様にするのが一般的です。
にも拘わらず、今更アイリスリングとは何なのでしょうか?
これこそ正に先祖帰りという様なものです。
コントロールリングは何のため
更にです。
このアイリスリングと同じ機能は既にあるのです。
それはご存知、RFレンズに搭載されているコントロールリングです。
これに絞り調整機能を登録すれば、アイリスリングと同様に機能するのです。
クリック感が邪魔なら、1本7000~19000円でクリック無しに変更してくれます。
絞り値が分からないのならば、モニターを見れば良いだけです。
更に言えば、コントロールリングを使わないでも、メイン電子ダイヤル、サブ電子ダイヤル、或いは背面ダイヤルを回せば、動画撮影中であっても絞り値を変えられるのです。
にも拘わらず、何故こんな物を新たに搭載したのでしょう?
出来の悪いコントロールリング
ついでなので、この話もここでしておきましょう。
実の所、このコントロールリングがこれまた欠点だらけだから困ったものです。
何しろこのコントロールリングは、レンズの根元ではなく先端に付いているのですから。
このためファインダーを覗きながらコントロールリングを回そうと思って、何度ピントリングを回したか分かりません。
キヤノンの言い分としては、コントロールリングやピントリングは表面の形状を変えているから手触りで分かると言うのでしょうが、手触りとは触れるだけでなく表面を指で擦らない限り決して判別できません。
そうするとピントリングを回してしまうのです。
さらに言えば、このリングもクリック有り無しの切り替えスイッチを付けておけば良いのに、それすら怠っているのです。
本当に使えないコントロールリングです。
そしてそれだけでは終わりません。
何とふと気付くと、いつの間にかレンズの根元にコントロールリングの付いたレンズまで発売されているではありませんか。
一体全体キヤノンのマーケティングは、何を考えているのでしょうか?
だったらパワー絞り機構
ひとしきり文句を言わせて頂きましたが、もう一つどうしても言いたい事があります。
もし動画撮影中に絞りを変えたいのならば、今求められているのは電動のパワー絞り機構でしょう。
プラスのレバーを押すと音もなく絞りが開き、マイナスのレバーを押すと閉じる。
こんなレバーをレンズ鏡筒に付けてくれれば、どんなに便利になるかしれません。
ついでに言えば、フォーカスもズーミングも、全てレバー操作の電動式にしてほしいのです。
と、こんな事を言ってもキヤノンのマーケティングが聞き入れてくれる筈もありません。
ですが、金輪際無駄でコストアップになるアイリスリングだけは付けないで欲しい、と願うばかりです。
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