2021/10/29
これまたビックリする情報が舞い込んできました。
SonyAlphaRumorsによれば、α7S III の撮像素子は何と4800万画素のクアッドベイヤーだったとの事です。
クアッドベイヤーとは、下にあります様に4画素を1枚のカラーフィルターで覆って、通常は1200万画素なれど、いざとなったら4800万画素の高画素でも画像を読み込める様にした夢の様な撮像素子です。
幣サイトも、もしかしたらソニーのα1に搭載されるのではないかと予想した事があるのですが、よもやα7S IIIに搭載されていたとは思いませんでした。
しかしせっかくα7S IIIに搭載しながら、なぜ低解像度と高解像度の切り替えを可能にしなかったのでしょうか?
考えられる理由はいくつかあるのでしょうが、幣サイトの考えは至ってシンプルです。
恐らく高解像度で読み込んだ場合、その画質が許容外だったのでしょう。
ご推察の通り、本来クアッドベイヤーは低解像度がメインで、高解像度はオマケの様なものです。
何しろ、一般的なベイヤー配列(上右図)であれば、自色と異なる色情報は隣の画素の色情報から補完(推測)すれば良いので比較的簡単で誤差は少ないものの、クアッドベイヤー(上左図)の場合自色と異なる色情報は1画素以上離れた所にある画素の色情報から補完しなければならないため、色の再現性が大幅に劣るのは当然だからです。
とは言え、クアッドベイヤーによる解像度切り替えは、下に有ります様に既にスマホに採用されて、実用化されています。
このためソニーもフルサイズ機でも工夫すれば何とか実用化できると思い、大枚を叩(はた)いてそんな撮像素子を開発したのでしょう。
ところがいざフルサイズ機でやってみると、例えオマケ程度の画像であってもとても許容できるレベルには達しなかったという訳です。
具体的には、色の変わり目に華々しく誤色が発生したのでしょう。
とは言え、折角作った撮像素子を無駄にする訳にもいかず、止む無く高解像度は諦めて1200万画素専用機としたという訳です。
そう考えると、α7S IIIは裏面照射型になりながら、先代のα7S IIと最大常用ISO感度が変わらなかった理由も何となく分かります。
いくら低画素の撮像素子は裏面照射型にしてもそれほど感度は向上しないとは言え、純粋な1200画素機であれば、最大常用ISO感度は102400の大台を超えていたのは間違いないでしょう。
またα7S IIIの発売が遅れたのは、この辺に事情があったのかもしれません。
さて、真実やいかに?
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