昨日フルサイズ機の中で、高速連写機はどれかとの話をさせて頂きました。
結果としては、低画素機では2400万画素で秒速40コマのEOS R6 Mark II、高画素機では5100万画素で秒速30コマのSONY α1でした。
ところがそれは、これからお話する上での前振りでしかなかったのです。
恐らく殆ど知られていないと思うのですが、実は3800万画素のRAWファイルで秒間60コマ撮れるカメラが現実に存在するのです。
それが何かと問われれば、ご存知Nikon Z 9です。
既にお伝えしました様にNikon Z 9の最高連写速度は、本来4600万画素で秒間20コマです。
またハイスピードフレームキャプチャを使うと秒間120コマでも撮れるのですが、これはJPEG(Normal)で110万画素での撮影となります。
ところが、Nikon Z 9は3800万画素のRAWファイルで秒間60コマも撮れるのです。
ではどうやって撮るかと言いますと、それは8.3K60Pの動画撮影です。
この8.3Kを画素数で表すと3800万画素(正確には3834万画素)になり、60Pとは秒間60コマの連続写真を撮る事を意味します。
すなわち8.3K60Pの動画とは、16:9の縦横比で秒間60コマの高速連写で撮るのと同じ事なのです。
おまけに可逆圧縮の12bit N-RAWで内部収録可能なのです。
ただしさすがにN-RAWと言えども、動画用のコーディックなので残念ながらライトルームの様な写真現像用ソフトは使えませんが、動画編集用ソフト(ダビンチリゾルブ)を使えば写真現像用ソフトと同じ様に画質を劣化させる事なく明るさや、色味等々の調整ができて、静止画(JPEGファイル)へ変換も可能です。
ワールドカップでこの機能を使ったカメラマンがどれくらいいたかは不明ですが、これによって決定的瞬間という言葉は死語になってしまうのではないでしょうか。
何しろ8.3K60Pの動画で被写体を追い続けていれば、シャッターボタンを押すという動作は不要になるのですから。
これからするとNikon Z 9は、スポーツ撮影の常識さえも打ち破った怪物と言えるかもしれません。
幣サイトがNikon Z 9を褒めちぎる理由を分かって頂ける事でしょう。
とは言え、後で決定的瞬間を探すのも大変なので、撮影中にここぞと思った所で印を付けるためにシャターボタンを押す必要はあるかもしれません。
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