デジタルズームの換算絞り値

先日、Nikon Z 9に搭載された4K動画の2倍ハイレゾズームを使うと、50mm F1.2の単焦点レンズをあたかも50-100mm F1.2-2.4の光学ズームレンズの様に使用できるとお伝えしました。(詳細はこちら

NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

この場合、F1.2に倍率の2倍を掛けてF2.4と簡単に求める事ができるのですが、その中間の焦点距離である75mmでは、同じボケ量となる光学レンズ絞り値はどれくらいになるのでしょうか?

ボケの大きさを考慮すると50-100mm F1.2-2.4なのですから、何となくF1.2とF2.4の中間のF1.8と思ってしまいますが、そんなに単純なのでしょうか?

そんな訳で、念のためにボケ量を計算して確認する事にしました。

75mmとなると50mmに対して1.5倍です。

このためデジタルズームの場合でしたら、ボケの大きさは(直径は)50mmのときより1.5倍になります。

では光学レンズで75mmでボケの大きさが50mm F1.2より1.5倍大きくなるるには、絞りはいくつになるのでしょうか?

ボケの大きさは以下の式で求められます。

ボケの大きさ(直径)=(焦点距離)2× 1/絞り値 × |1/被写体までの距離-1/背景までの距離|

このため上の式を変形すると、以下の式よりボケが1.5倍になった場合の光学レンズの換算絞り値を求められます。

換算絞り値=((知りたい焦点距離)2×レンズの絞り値)÷(ぼけの倍率×(レンズの焦点距離)2

この式に数値を当てはめると、以下の様になります。

換算絞り値=(75mm)2×F1.2)÷(1.5倍×(50mm)2)=5625×1.2÷(1.5×2500)=F1.8

ご覧の通り比例計算と同じ結果(F1.8)になりました。

どうやら以下の様に比例計算で簡単に求められる様です。

換算絞り値=知りたい焦点距離÷レンズの焦点距離×レンズの絞り値

と、ここまで書いてようやく気付きました。

前述の式で(ボケの倍率)を、(知りたい焦点距離÷レンズの焦点距離)に変換すると、この比例計算と同じ式になるのです。

比例計算で間違いないと分かった所で、次に70mmの場合の換算絞り値を計算すると、下の様にF1.7相当になります。

換算絞り値=70mm÷50mm×F1.2=F1.68

これからしますと50mm F1.2のレンズをハイレゾズームで使うと50-70-83-100mm F1.2-1.7-2.0-2.4となり、キヤノンの大口径ズームレンズであるRF28-70mm F2L USMより50mm以上であれば分があると言えそうです。

従来にない大口径標準ズームレンズのRF28-70mm F2L USM

ただし今後キヤノンやニコンから出るであろう35mm F1.2のレンズを2倍のハイレゾズームで使った場合、35-50-58-70mm F1.2-1.7-2.0-2.4と優位なのは35~58mm(F1.2-F2.0)の間の様です。

備忘録として残しておきます。