レンズは小さいほど光学性能が良い

2022/04/13

フォーマットの異なるレンズでは、どちらの光学性能が上なのでしょうか?

例えば、フルサイズ用レンズとAPS-Cサイズ用レンズではどちらが光学性能は高いのでしょうか。

フォーマットの異なるF1.4標準レンズ

当然、レンズが小型になるAPS-Cサイズ用レンズの方が上だと思っているのですが、中にはそうではないと思う方もいらっしゃる事でしょう。

そんな訳で、手っ取り早く市販レンズのMTFを調べてみました。

同じ焦点距離

先ず同じ焦点距離のフルサイズ用レンズとAPS-Cサイズ用レンズを比べてみます。

そうなると、できれば同じメーカーで両方のレンズを販売しているソニー製が良いのですが、生憎全く同じ焦点距離で同じF値のレンズは見当たりません。


FE35mm F1.4 GM
2021年発売

XF35mmF1.4 R
2012年発売

そんな訳で、値段も発売時期もメーカーも異なるのですが、ソニーのFE35mm F1.4 GM(フルサイズ)とフジフィルムのXF35mmF1.4 R(APS-Cサイズ)のMTFを比べてみます。

FE35mm F1.4 GM(フルサイズ用)のMTF
XF35mmF1.4 R(APS-Cサイズ用)のMTF

これを見て頂ければ、一目瞭然でしょう。

MTF曲線を見比べる以前に、フルサイズ用レンズのMTFのサンプリング空間周波数は10本/mmと30本/mmなのに対して、APS-Cサイズ機用は15本/mmと45本/mmなのですから。

すなわちAPS-Cサイズ用レンズの方が光学性能は上なので、フルサイズと同じ空間周波数を使うとMTF曲線が天井に張り付き気味になるのでしょう。

このため、より厳しい空間周波数を採用しているという訳です。

またフジフィルムが空間周波数の文字をこれだけ大きくしているのは、くれぐれもフルサイズ用レンズの低い空間周波数と混同しないでほしいからなのでしょう。

ついでにマイクロ4/3機のレンズも見ておきましょう。

生憎マイクロ4/3機に35mm F1.4のレンズは見当たらないので、それに近いパナソニックのLEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.のMTFを見てみます。

LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.(マイクロ4/3サイズ用)のMTF

これもご覧頂きます様に、低域側の空間周波数がさらに厳しい20本/mmになっていますので、やはりレンズが小さい程光学性能が良くなる事が伺えます。

ただし高域側がフジフィルム(APS-Cサイズ機用レンズ)の45本/mmより減って40本/mmになっていますが、これは大した問題ではないでしょう。

同じ画角

念のために同じ画角のレンズでも比較しよと思っていたのですが、小さいレンズほどサンプリング空間周波数を高くしているのが分かったので、そこまで見る必要はなさそうです。

まとめ

そんな訳で、小さなレンズの方が光学性能は上だと結論付けたいと思います。

ただし余りにレンズが小さくなると、回析の影響が目立ってきますので、どこかで逆転する所があるかもしれません。