フジフィルムのX-H2に解像度が低下しない動画のデジタルズーム機能が搭載されて以降、フルサイズ機に本機能が搭載されるのを待ちわびていた所、それができるフルサイズ機がいきなり登場したではありませんか。
それがニコンのNikon Z 9です。
本機には元々その様な機能は無かったのですが、先日(2022/10/26)更新された最新ファームウェア(V.3.0.0)においてハイレゾズームという名称で本機能が追加されました。
表現の可能性を拡げる「ハイレゾズーム」など、動画機能の進化
「ハイレゾズーム」は、動画撮影時に、レンズの望遠端を超えるズーミングが高画質で行える機能です。
4K UHD動画撮影時には最大サイズ8K UHDで撮影しながらクロップすることで、一般的な電子ズームや撮影後の編集による拡大とは異なり、解像感を保ったまま最大2倍までのズーミングが可能です。
使用するレンズを問わずズーミングが可能になるため、単焦点レンズの使用時には、開放F値1.2などの非常に浅い被写界深度を活かしながらズーム表現を楽しむこともできます。
また、カメラのFn1ボタン/Fn2ボタンや、レンズのFnリング/コントロールリングに「ハイレゾズーム」を割り当てることも可能。
ボタン操作によるズーム時には、手動では得られない一定速度※1の滑らかさで、コントロールリング使用のズーム時には表現したい速度でズーミングすることができます。
上はニコンのハイレゾズームに関する説明なのですが、何度も言っています様にデジタルズームの場合、確かに望遠にしてもレンズの明るさ(F値)は変わらないのですが、仮に50mm F1.2のレンズだとしても2倍の望遠にすると2段絞った100mm F2.4のレンズと同じ被写界深度になります。
このため上のサンプル動画を見ると、本来の光学ズームでしたら、望遠側にするともっと背景はボケるのですが、デジタルズームの場合それほどボケない(単にボケを拡大しただけな)事が分かります。
とは言え、そんな事に気付く人は殆どいなでしょうから、これはかなり使える機能なのは間違いありません。
ただしこれが使えるのは、ある程度高画素機ではないといけないというのが難点です。
ちなみに2000万画素のEOS R6に本機能を盛り込んだとしても、4K動画で可能なデジタルズーム倍率は1.4倍までになります。
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