先ほどLumix S5IIのAF性能についてお話したのですが、本機最大の魅力はそれではありませんでした。
本機最大の魅力はその価格です。
何と本体のみで25万円との事です。
このインフレ真っ最中の時期にこれくらいの性能ならば、30万円以上の値付けでも誰も文句は言わないでしょう。
下は競合機の価格ですが、最新機種にも関わらずそれらとドッコイか、むしろ安いのです。
SONY α7IV 29万円 (2021/12) |
Nikon Z 6II 24万円 (2020/11) |
EOS R6 28万円 (2020/8) |
さらに最近発売されたEOS R6 IIに至っては、35万円です。
一体どこに10万円もの性能差があるのでしょうか?
そんな訳で早速両者の比較表を作ってみました。
項目\機種 | EOS R6 II | Lumix S5II |
画素数 | 2420万画素 | 2420万画素 |
ISO感度 | 100-102,400(50-204800) | 100-51200(50-204800) |
シャッター(電子) | 1/8000-30(1/16000-30) X:1/200(1/250電子先幕) |
1/8000-60(1/8000-60) X:1/250 |
電子シャッター幕速度 | 1/56秒 | 1/40秒 |
連写 | 12(40)コマ/秒 | 9(30)コマ/秒 |
モニター | 3型162万dot/バリアングル | 3型184万dot/バリアングル |
ファインダー | 0.5型、369万dot、0.76倍、23mm | 0.5型、368万dot、0.78倍、21mm |
手振れ補正 | 最大8段 | 最大6.5段 |
動画 | 4K60P FHD180P |
6K30P(3:2) 4K30P 4K60P(APS-C) FHD120P(FHD180fps) |
その他 | プレキャプチャ | 空冷ファン内蔵 アナモフィック撮影に対応 ハイレゾモード 絞りブラケット HDMI Type A端子 |
これを見るとEOS R6 IIが優れているのは、最大常用ISO感度と電子シャッターで1/16000秒が使える事、それに僅かながら電子シャッターの幕速度が速く、まず使う事はないであろう高速連写と手振れ補正です。
最大の差は、EOS R6IIはオーバーサンプリングで4K60P(16:9)が撮れる事かもしれませんが、運動会でも撮らない限り60P動画の必要性は然程感じません。
それよりもむしろ編集で有利な3:2のフルサイズのフォーマットのまま6K30Pが撮れる方が、余程価値があります。
そんな訳で仕様書を見る限り、(何のしがらみもなければ)どうみても10万円安いLumix S5IIの方が超お買い得です。
という訳で、この値付けを見る限りパナソニックはこのLumix S5IIでいよいよ勝負に出てきたなといった感じです。
また一般ユーザーには全く関係ない、SSDへの5.8K Apple ProRes記録、或いはALL-Intra記録や、ワイヤレスのIPストリーミングに対応したLumix S5IIXを別機種にしたのも好感が持てます。
最後にもう一つお話しておくと、Lumix機には唯一絞りブラケット機能が搭載されている事です。
明るい大口径レンズを開放で使用した場合、どうしても少し絞った安パイ写真も一緒に撮っておきたいものです。
ですが、1枚撮る度に絞りを開けたり絞ったりするのは、面倒の極致です。
これが本当に羨ましい。
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