ネット上では一切語られない動画と静止画の大きな違い3点

はじめに

動画と静止画の違いとは何でしょう。

ネットで調べると、以下の様なのが出てきます。

動くのが動画、停止しているのが静止画
音があるのが動画、音の無いのが静止画
情報量の多いのが動画、少ないのが静止画
手間の掛かるのが動画、そうでないのが静止画
1枚完結が静止画、そうでないのが動画

どれも月並みと言うより、当たり前の事ばかりで、ここに書くのも恥ずかしい程です。

ところがそれ以外に、ネットでは全く語られない大きな違いが3点ほどありますので、それをお伝えしたいと思います。

長年静止画を撮り続けていて、これから動画を始める方は、是非参考にして頂ければと思います。

動画は多少ピントが甘くても許容される

先ず1点目は、動画は多少ピントが甘くなっても許容されるという事です。

静止画の場合、どんなに決定的瞬間であろうと、被写体がどんなに絶世の美女であっても、ピントが外れていたら何の価値もありません。

ただの失敗写真です。

ところが動画の場合、ピントが合っているのに越した事はないのですが、多少ピントが甘くなるシーンがあっても、意外に許せてしまうのです。

実際下の動画は、ピントがしばしば甘くなっているのですが、左程気になりません。

むしろ被写体が徐々にボケていく、或いは被写体に徐々にピントがあっていくといったシーンは動画の醍醐味ではないかと思うほどです。

偶発的に被写体がボケるのはともかくとして、この被写体を故意にボカスというのは、静止画では決して使えない技法です。

動画はブレが気にならない

2点目は、動画はブレが気にならないという事です。

ご存知の様に静止画において、ピンボケとブレは大敵です。

ところが、動画にするとブレも大して気にならないのです。

実際動画の場合、例えば30fpsのフレームレートで撮影するとしたら、動きが滑らかに見える様にシャッタースピードは1/60秒前後が良いとされています。

その場合、たとえカメラを固定していたとしても、動いている人物であれば、それなりにブレていますが、特に違和感は感じません。

恐らくこれは実際に動いている物体を見ている場合においても、眼の残像効果によってブレて認識されているからなのでしょう。

このため、静止画では許されないブレが、動画ではある程度許容されるという訳です。

動画はノイズが目立たない

3点目は、ノイズも目立たないという事です。

例えば、あるアクション映画を居間で視聴していたとします。

それを見ている分には何も気にならないのですが、一旦動画を停止させるといきなりノイズが目立つ事はありませんでしょうか。

それなりに製作費を掛けて作った映画だろうに変だなと思いながらまた再生すると、ノイズは気にならなくなります。

それでようやく気が付いたのですが、どうも人の眼は動画の数フレームを合算して見ている様な感じです。

このためランダムに発生したノイズが平均化されて、目立たなく感じるのでしょう。

丁度カメラにあるマルチショットノイズリダクションと同じ理屈です。

ノイズの乗った写真(左)を4枚撮って合成(加算平均)するとノイズが低減する(右)

恐らくこれも人の眼の残像効果によるものなのでしょう。

まとめ

以上をまとめますと、静止画より動画の方がノイズ、ブレ、ピントに関して許容度が高いという事です。

具体的には、静止画より動画の方が感度上げられ、シャッタースピードも遅くでき、絞りも開け気味にできるのです。

このため、もっと平たく言えば、動画の方が静止画より楽に撮れるという事です。

当たらずとは言え遠からずだと思うのですが、いかがでしょうか?

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