2022/03/30
呼び名は色々ありますが、マルチアスペクトをご存知でしょうか。
縦横比が3:2のフルサイズ機でありながら、1:1の正方形やら、4:3の印画紙サイズ、16:9の動画サイズに画像の縦横比(アスペクト)を変える機能です。
一般的なカメラに搭載されているマルチアスペクトは、下の絵にあります様に単に縦横比が3:2の画面の左右をカットして1:1や4:3にしたり、上下をカットして16:9にしています。
早い話が、定形クロップの様なものです。
この場合画面が小さくなりますので、画角も僅かながら狭くなります。
かと言って、それによってどのくらいレンズの画角(焦点距離)が変わるか知りたいと思う方は少ないでしょう。
が、どうしても正確に知る必要に迫られて計算してみました。
その結果、4:3にクロップした場合、焦点距離が8%ほど短くなり、16:9の場合で5%ほど短くなります。
このため、もし24mmのレンズを使って4:3にクロップすると、焦点距離は26mm相当になり、16:9にクロップすると25mm相当になります。
50mmのレンズであれば、54mmと52mmです。
こんな事に二日以上も費やしたとは、口が裂けても言えません。
話は変わって、Lumix等の一部の機種が搭載しているマルチアスペクトは、撮影画面より一回り大きな撮像素子を使用して、どのサイズにおいても画角が変わらない真のマルチアスペクトを採用してします。
この場合、下の写真にあります様に対角線(=イメージサークルの半径)に写る範囲がどれも同じになります。
ただしこれでどれほどのメリットがあるのか、甚だ疑問です。
なぜならば、一般的なマルチアスペクトは、レンズの焦点距離(イメージサークル)を犠牲にしているのは確かなのですが、真のマルチアスペクトは撮像素子の大きさを犠牲にしているからです。
どちらが合理的かと言えば、一般的なマルチアスペクトではないでしょうか。
それはともかく、上の写真に記載されたGH5とGH5Sの焦点距離から、どうやら二日掛けた計算結果は正しかった様です。
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